環境改善効果、室温上昇の抑制

屋上緑化の身近な環境の改善効果としては、?@物理的環境改善効果=夏季の室温上昇抑制、騒音の低減、防塵効果など、?A生理・心理効果=くつろぎや安らぎの効用、ストレスの軽減、疲労の回復、?B防火・防熱効果 =火災延焼防止、火災からの建築物保護などがあります。

特に?@物理的環境改善効果のうち室温上昇抑制効果はよく知られており、厳しい夏の暑さに対して屋内を涼しく保つことは様々な試験で実証されています。

熱の伝わり方には大きく3つの形式があり、気体や液体の循環によって熱が移動する「対流」、物質の中を熱が移動する「伝道」、熱線(遠赤外線)が物体に当たって熱となる「輻射」です。薪ストーブなどが体を芯から温めるといわれる所以はこの「輻射熱」によるものです。

屋上緑化と建物の輻射熱の関係を考えると、屋上緑化は建物の断熱性能を向上させることから、コンクリートの屋根や屋上床から輻射熱を伝わりにくくします。屋上緑化をした場所の底面温度は日中になっても早朝より少し高い程度でとどまるため、屋上から最上階の室内に流入する熱が小さくなり、冷房の効きがよくなります。

これにより室内の温度上昇を防ぐことができ、少ないエネルギーで室温を一定に保つことができるのです。

【参照サイト】

都市緑化機構
屋上緑化システム